遠くから西洋の鐘が聞こえてくる聖なる夜。
舞い降りてくる粉雪が世界を白く染め上げ、今宵の月を淡く鈍らせた。
街は光に包まれ、心弾む鈴の音に人の足は帰路を急ぐ。
大きなケーキを片手に帰ってくる父親を待つ子供達からは笑い声が絶えない。
満腹のお腹を叩く小さな天使は枕元に小っちゃな靴下を吊るして眠る。
サンタクロースの夢見るあどけない寝顔に贈られる心からのプレゼント。
ソリを引くトナカイの姿を月だけが優しい瞳で見守っていた。
寒さを忘れる特別な夜。
寂しさの無い優しい時の中で恋人達は手と手を重ねる。
寄り添った肩が白い綿の道に想い出という二つの足跡を残す。
愛しさを込めて指先にキスを落とす王子に眩しい笑顔がシンデレラから零れる。
掌のプレゼントよりも嬉しい微笑み。

運命の出会いを抱きしめて感謝を送れば世界は時を止める。
包み込む優しい静寂。
伝わる想いの深さに額を寄せて微笑む二人にアヴェマリアが静かな祝福を送った。
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03-12-02 »



