まこ亜美、静なつ、夏実×美幸を中心に気の向くまま書いている二次創作サイトです。

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舞乙(10話より)

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「シ、シズル!?」

「わん」

「わん。じゃない!」

 驚き慄き、ナツキはシズルを指した。

「な、何考えてんだお前は!!」

 じーっとナツキの指先を見つめ、シズルは首を傾げる。

「デュランに会えんでナツキ寂しそうさかい。せやからうち、慰めよう

思たんやけど…。あかんかった?」

「あ、あかんことはないが…。気持ちは嬉しい…ありがとう」

「わん」

 俯き加減で頬を染めるナツキに、シズルは嬉しそうに鳴く。

「だ、だが…一つ聞きたい事があるんだが…いいか?」 

「わん」

「…頼むから、人語で返事してくれ」

「聞きたい事って何どす?」

 額を押さえるナツキに、さらっと人語にシズルは変えた。

 あまりの切り替えの早さに溜め息を吐き、ナツキはシズルの頭を見た。

「その頭のはどっから持ってきた…?」

 視線を上げて、シズルは自分の頭に付いているそれ、犬の耳が付いた

ヘアバンドに触れる。 

「これ、どすか?」

「それだ」

「先刻、杉浦先生…と呼んでもええんやろか?」

「まぁ良いだろ」

 考えるシズルに答え、ナツキは先を促す。

「ほな、杉浦先生がくれたんどす。これが無いとデュランやない言うて」

「あ・い・つ・はーー!!」

 元凶を聞いたナツキが強く拳を握った。

「敵に回ったくせに元の性格は変わってないのか!」

「杉浦先生やしねぇ」

 地団太を踏んで怒りに打ち震えるナツキとは裏腹におっとりシズルは納得する。

「というか、何でお前も素直にそれを付けてるんだ!」

「うち言いましたやろ?」

 待ってましたと言わないばかりに笑んで、ナツキの首筋にシズルは腕を回す。

「ナツキを慰めるって…」

 ぺろりと頬を舐められナツキの頬が真っ赤に染まる。

「ちょ、ちょっと待て!」

「待たへんよ」

 ぺろぺろと頬を舐め、隙を狙って耳朶をシズルは食む。

 びくんとナツキの身体が竦んだ。

「っ…デュランは、そんな事…しなかったぞ」

「同じやとつまらへんやろ?…なぁ…ナツキ」

 耳に息を吹き込み、舌先を首筋へとシズルは滑らせた。

「ん…」

 服を掴み身体を強張らすナツキに静かに笑む。 

「責任持って御主人様を慰めるさかい。たぁんと可愛がったってなぁ」

「ば、馬鹿…」

 背を擦り上げる掌に仰け反り、喉に詰まる熱い息をナツキは吐く。

「これじゃあ…どっちが可愛がられるのか…解らんじゃないか…」

 声は徐々に囁きとなり、観念したようにナツキは身体の力を抜いた。

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